BtoB事業では活用していただきたい「商談会」のススメ

新しい取引先を増やしたいと思っていても、日々の業務に追われ、なかなか営業活動に時間を割けない事業者は少なくありません。

そんな事業者様にこそ活用してもらいたい「商談会」という販路開拓の手法があります。
この記事では商談会についての概要とその利用方法をご紹介します。

リソースが限られた事業者の新規取引先獲得の難しさ

新しいお客様を獲得することはどんな企業にとっても難しいものです。
特に小さな事業者の場合、人的資源も資金も時間も限られており、営業活動・販路開拓になかなか力を入れられないのが現状です。

  • 営業の専任者がいない
  • 大きな費用をかけられない
  • どの企業に営業をかければよいか分からない(リストがない)
  • 新規開拓の経験が少ない

貴社にはこういった課題はないでしょうか?
また、そもそも「どのように営業していけばいいのか分からない」という方もいらっしゃるかもしれません。

営業活動に苦手意識のある事業者様にこそ活用していただきたい商談会

先ほど述べた課題に当てはまる事業者にぜひご検討いただきたい販路開拓の方法の1つが「商談会」です。

商談会は、発注先を探している企業と、新しい顧客を探している企業が出会い、具体的な取引の可能性について話し合う場です。

参加費が無料、または比較的安価なものも多く、あらかじめ発注企業や案件の内容を確認したうえで申し込めるため、リソースが限られた事業者や営業活動に苦手意識のある事業者にも取り組みやすい方法といえます。

商談会とは、取引を前提に企業同士が話す場

ベーシックな商談会には「発注企業」と「受注企業」が参加します。

  • 発注企業
    新しい仕入先や外注先、取扱商品などを見つけることを目的として参加している
  • 受注企業
    自社の商品、技術、サービスを提案し、新しい取引先の獲得を目的として参加している

商談会にはこの2種類の企業しか参加できないものも多く、最小限の時間で効率的に営業活動ができます。

展示会との違い

展示会が商品やサービスを広く見せ、知ってもらうことを主な目的とするのに対し、商談会は具体的な取引の可能性について話すことが目的です。

商談相手と時間があらかじめ設定されている形式も多いため、誰と話せるか分からない展示会と比べ、効率よく企業と接点を持つことができます。
展示会は広く知ってもらうことが目的、と書きましたが、業界の情報収集がメインの目的で展示会に参加している人も多くいらっしゃいます。
そのため話した人数の割に商談に繋がる件数は少ないケースも一定数あるのが実情です。

商談会では話す相手も選べる

発注企業が求めている内容を事前に確認できるため、自社が対応できそうな案件を選んで商談を申し込める点も特徴です。
つまり、自社が合いそうな案件にのみ対応すればいいのです。

準備の工数も商談会当日に使う時間も必要なだけで済みます。

商談会の種類

商談会には、特定の業界を対象にしたもの、地域の事業者を対象にしたもの、大手企業が仕入先や外注先を探すもの、海外企業との取引を目的にしたものなど、さまざまな種類があります。

開催情報は、商工会議所や商工会、自治体の産業振興機関、業界団体、金融機関、JETROなどのWebサイトやメールマガジンで探すことができます。

商談会への申し込みは、最初の営業活動

自社に合いそうな商談会を見つけたら、発注企業や案件の一覧を確認し、商談をしてみたい企業(話してみたい企業)への商談を申し込みます。

ここで注意したいのが、申し込めば必ず希望する企業と商談できるわけではないという点です。
商談会では発注企業が受注企業の申込書を確認し、商談する相手を選ぶことが多いからです。

そのため、申込書は単なる「参加を申し込むため」の書類ではありません。発注企業に「この会社と話してみたい」と思ってもらうための営業資料です。

申込書には、自社PR欄だけでなく、取扱品目、対応できる材質、保有設備、資格や認証などを記載する欄があります。

これらの項目を使い、発注企業が求めている内容に自社がどのように対応できるのかを伝える必要があります。

商談の準備

申し込み内容を参考に、発注企業は実際に商談する相手事業者を選びます。

その結果、商談を希望する企業とマッチングした場合、商談会当日に商談が可能となります。
相手企業のWebサイトや発注案件を確認し、商談当日に何を聞き、軽くどんな内容を提案するか整理しておきましょう。

会社案内、事例資料、サンプルなども、相手の案件に合わせて準備しましょう。

営業資料作成については、以下の記事で解説をしています。

目的を持った、売れる営業資料の作り方

前回、営業資料を準備する意義についてのブログを公開しました。今日はいよいよ中身を作るときのポイントをご説明していきます。 この記事はYouTubeの動画でも解説してい…

商談当日では、商談は決まらない。商談会当日の過ごし方のポイント

商談会では、1社あたりの商談時間が20分から30分程度に設定されていることが多く、さらに短い場合もあります。
以前私が参加したものは1社ごとに15分でした。

短い時間のなかで、自社の会社説明だけを長く続けてしまうと、相手の要望を聞く時間がなくなります。
商談会当日はお互いの顔合わせと相手のニーズを知ることがメインの目的です。
また商談会当日で契約が決まることはまずないため、今後の提案のポイントを押さえるためのヒアリングが重要です。

そのため、自社の商品や技術を説明することよりも、相手がなぜ新しい発注先を探しているのかをしっかりと聞き出してください。

ヒアリングで相手のニーズの要点を押さえる

商談会当日は「どうして発注先を探しているのか」「数量や納期、価格等の条件」「取引を始めたい時期」などをヒアリングしましょう。

相手の課題や条件が分かれば、それに関係する自社の強みや実績を選んで説明できます。
ただしこれを詳細に説明するのは商談会の後です。

また、商談の最後には「次に何をするのか」を具体的に決めることが大切です。
資料や見積りをいつ送るのか、サンプルを用意するのか、次回の面談を行うのかなど、次の行動と時期を商談相手と確認します。

相手のニーズを聞き出し、ネクストアクションを決められたら商談会での商談は大成功です。

商談会の成果は後日のフォローで決まる

先ほども記載しましたが、商談会の場だけで、すぐに取引が決まることはまずありません。
商談後に資料や見積りを送り、相手企業で検討してもらい、必要に応じて次回面談を設定します。

詳しい提案資料がまだ完成していなくても、お礼メールは当日~翌日中には必ず送ってください。まずは商談の時間をもらったことへの感謝を伝えれば十分です。

また、商談会が終わったらできるだけ早く商談内容を整理しましょう。
相手の事情、必要な数量や納期、自社から回答すべき内容、次回の連絡時期などです。

その後、商談で聞いた内容をもとに、相手が判断するために必要な資料、見積り、サンプルなどを準備します。

あとは商談会当日に決めた次のアクションを行っていくだけです。

商談相手の温度感が「今すぐ」ではない場合

「商談会で話した相手とそれっきりなんですよね」
こういう話は経営相談でもたまに聞きます。それっきりにしているのは貴社自身です。

次につなげるためには、商談会後に商談相手に連絡を取ることが必要です。
まずは何をおいてもお礼メールは送っておきましょう。具体的な次回予定を商談時に決められなかった場合は、メールで「次はどうしましょうか」と聞いて決めてしまえばよいです。

商談会時やメールの返信で「今使っているものが足りなくなったらご連絡します」「次年度の計画が決まった頃に検討したい」と言われるケースもあると思います。
そう言われた場合はカレンダーやリマインダーに次回の連絡予定時期を登録しておきます。

また、メールマガジン、セミナー案内、新商品や事例の紹介などを通じて、無理のない範囲で接点を持ち続けることも有効です。

商談会はハードルの低い営業活動

商談会ってハードルが低いと言ってもやること多くない?と思った方も多いと思います。
ただ、最初から全てを完璧にこなす必要はありません。

実際に参加することで、自社の強みをうまく説明できなかった、必要な資料が足りなかった、相手に確認すべきことを聞けなかった、といった課題が見つかることもあります

それらを見つけられることも商談会に参加する価値の1つです。

申込書や営業資料を作る過程では、自社の強みや実績を整理できます。
商談では、発注企業が重視している条件や業界の動向を知ることもできます。
商談後のフォローを続けることで、すぐに取引にならなかった企業とも、将来につながる関係を作れる可能性があります。

商談会は、一度参加すればすぐに結果が出るイベントではありません。
ただあてもなく営業をかける行動よりも成功率が高いと言えるでしょう。

申し込み、準備、当日の対応、フォローを繰り返しながら、自社の営業活動を少しずつ改善していくこともできる機会です。

ぜひ新しい取引先を探したいと考えている方は、まずは自社の地域や業界で開催されている商談会を探すところから始めてみてください。


アオイ経営企画では商談会参加も含めた営業・マーケティングの仕組み作りが可能です。
ご興味を持たれた方はぜひ、お気軽にお問合せください。