商談は申し込みの時点で始まっている?―商談会への申し込み手順とポイントを解説―

これまで商談会の基本的な仕組みや、小さな事業者が活用するメリット、開催情報の探し方をご紹介してきました。
以前の記事もぜひご参考にされてください。

「商談会」の概要やメリットについて解説

「商談会」という言葉を聞いたことはありますか? 似たような「展示会」は聞いたこともあるし、参加したことがある方も多いように感じます。でも「商談会」だと…??? 商…

この記事ではいよいよ実際の商談会に申し込む際のポイントを解説します。
商談会以外にもビジネスマッチングの際にも役立つ内容となっていますので、ぜひ最後までお読みください。

商談会特有の募集方法と申し込み手順

商談会は少し募集方法が特殊です。

前回記事でもご紹介しましたが、発注企業と受注企業が参加します。
発注企業が発注したい案件を提示し、受注企業がそこに商談を申し込む形です。

そのため、まずはじめに「発注企業」の募集が行われます。
そして発注企業の「発注案件」が出揃うと、そのリストや情報と共に受注企業の募集が開始されます。

図にすると以下のようになります。

申し込み時にやるべき2つのこと

受注企業の申し込み時には以下の2点を行います。

  1. 発注企業と案件の内容を確認する
  2. 申込書を作成する

申込書が完成したら、申し込みましょう。
次からは申し込み時に必要な手順の詳細をご説明します。

1. 発注企業と案件の内容を確認する

商談会では、発注企業の会社情報や、求めている製品・技術・サービスなどをまとめたリストが公開されます。
以下はその例です。

実際の発注案件を元に発注案件例を作成。実際の発注案件ではありません

実際の発注案件を元に発注案件例を作成。実際の発注案件ではありません

内容は商談会によって異なりますが、発注企業(業種)と発注品目、必要な設備、対応してほしい材質、数量、ロット、納期、地域、取引条件などが記載されています。
申し込みのスタートはこの案件を確認するところから始まります。

どのような発注案件に申し込めばいいのか

まずは、自社が対応できそうな案件があるかを確認しましょう。このとき、「技術的に対応できるか」だけでなく、自社にとって受けたい仕事かどうかも考えることが大切です。

対応はできても利益がほとんど出ない案件や、設備の稼働状況を考えると納期に間に合わない案件であれば、無理に申し込む必要はありません。
商談会の良さはここにあります。自社として対応したい案件があるかどうかが申し込みの前に分かります。

これまでの実績に近い案件や、自社の強みを生かせる案件であれば、積極的に検討をしてください。
もちろんチャレンジングな案件でも自社が対応可能そうな案件であれば、申し込んでしまって問題ありません。

2. 申込書を作成する

面談を申し込みたい発注案件があれば申込書を作成しましょう。
申込書のフォーマットは商談会によって異なります。ここではある一例でご紹介いたします。

そのため全ての申込書がこの通りにはなっていないことをご了承ください。
ただ、ここでの考え方はどのような申込書のフォーマットでも活用できると思います。

申込書に記入が必要な内容

商談会の申込書には大きく3つに分けて記入すべき項目があります。

  • 会社名や連絡先のような基本情報
  • 自社のPRや対応可能な内容
  • 商談希望企業

基本情報は会社名、住所、電話番号、代表者名、自社サイトのURLといったものです。
これらは特に工夫は不要で、抜けや間違いがないように記載すればOKです。

申込書は「事務書類」ではなく商談会における最初の「営業資料」

基本情報以外の項目は以下のようなものがあります。

  • 自社のPR、得意な領域・商品
  • 対応可能な品目や材質、技術
  • 保有設備
  • 資格・認証

一見、「自社のPR、得意な領域・商品」で自社の強みをアピールすればよさそうに見えませんか?

そんなことはありません。基本情報以外の全ての項目を使って、自社のアピールをしてください。

なぜなら、申し込み内容を見て、発注企業は商談をするかどうかを決めるからです。
これ以外の資料は自社サイトくらいしかありませんが、自社サイトまでチェックしてくれるかどうかも分からないですし、自社サイトがそもそもない場合もありますよね?
そのため、余すことなく貴社の魅力を申込書で伝えてください。

おそらく、商談をしたい企業はいくつかあると思いますが、大本命の企業を1つ決めてください。
その企業にとって魅力的に映る内容を記入しましょう。

たとえば大本命の企業の案件と同様の案件に対応したことがあればその内容を記載する、大本命の企業が短納期での納品を重要視しているようであればそれに対応可能であることを理由と共に記載する、と言ったイメージです。
大本命企業の案件で必須の設備や資格・認証を持っている場合はもちろんそれも記載します。

参考:FCP展示会・商談シート

食品関係の商談会では標準的なフォーマットとして「FCP展示会・商談シート」というものがあります。

これは申し込み段階で提出を求められることもありますが、特に不要な場合もあります。
ただ、商談会の会場でバイヤーに提供を求められるケースも多くあります。

食品関係の商談会・展示会ではどうしても試食が多くなってしまうため、気になる商品を全て試食しているとバイヤーもお腹いっぱいになってしまいます。そのため、まずこのシートで情報を集め、気になったものは当日試食をしたり、後日に問い合わせたりするようにしています。

このシートを持っていない場合、バイヤーが「じゃあいいです」となってしまうケースもあるため、事前に作成しておきましょう。商品が変わらない限り使い続けることもできるので、作っておいて損はないです。

FCP展示会・商談シートは以下のページからダウンロードすることができます。

農林水産省「FCP展示会・商談会シート」

作成のコツ

以下に簡単にFCP展示会・商談シート作成のコツを記載しておきます。

  • ターゲット・利用シーン・商品特徴:どんな時期、イベント・行事、シーンでよく売れそうな商品なのか、イメージが付くように記載します
  • 写真:明るくはっきりと写っているものを使用します
  • 一括表示:こちらも写真を添付します。文字がはっきりと読めるものを使用します
  • 生産・製造工程アピールポイント:大手小売のバイヤーはここを重要視しています。しっかりとした品質管理と設備で製造されていることをアピールします
  • 品質管理情報:こちらも大手小売のバイヤーは重要視しています。ここの内容で埋められないものは貴社の弱いポイントのため、今後強化していきましょう

申し込み時の注意点

申込書が完成したら、申し込みます。

ここで注意点があります。
申し込み期限内に申し込むことは言わずもがなですが、商談会によっては申し込み期限前でも申し込みが締め切られてしまうケースがあります。

商談会にもよりますが、受注企業数の上限を設けている商談会もあり、人気の商談会では数日で枠が埋まってしまうことがあります。
そのようにならないためにも、以前の記事でご紹介したように各種のメルマガや事前情報から申し込み開始日を把握しておき、申し込みが始まったら早めに対応することが必要です。

スケジュール帳やリマインダーに登録しておいてもよいでしょう。

商談は申し込み時点で始まっている

商談会で商談ができるかどうかは申し込みの時点で決まっていると言っても過言ではありません。

受注企業の募集開始と共に発注案件を確認し、早急に申込書を揃えて締め切り前に申し込みましょう。
また、申込書の内容によって商談ができるかどうかも決まるため、手を抜かず、発注企業がどんな企業であれば商談をしたいかしっかりと考えて作成してください。


貴社に魅力・強みの整理もアオイ経営企画にお任せください。
また、商談会の申し込みシートの作成もお手伝いできますし、直近に商談会がないかどうかも情報提供することが可能です。

そういったこともお気軽にお問合せいただければと思います。