属人化した営業からの脱却。営業資料を「組織の武器」にする方法
営業ってどうすればいいの?このような悩みを持つ事業者様も多いのではないでしょうか?
営業はともすれば属人的になってしまうことも多いのが特徴です。だからこそ、みな何となくハードルが高いと感じてしまい、営業を希望する人も少ない…
では属人的にしなければいいのでは?
この記事から3本に渡って、営業活動の型を作るために必須な営業資料について、ご説明していきたいと思います。
今回の記事は営業における課題とどのような営業資料があるかをご紹介します。
このブログを解説したYouTubeもよろしければご参照ください。
現代における「誰から買うか」の重要性
Webやソーシャルメディアの発達によって、ビジネスのデジタル化がここ10~15年ほどで一気に進んだ印象があります。
BtoBビジネスにおいても例外ではありません。私が社会人をスタートした約17年前、BtoB企業は大手企業でもまだWebサイトを持っているという程度の企業が多かったように思います。
そこから動画サービスを含むソーシャルメディアの台頭、数値分析手法の進歩、そう言ったところから、ここ2、3年ではAIの進化も目覚ましいものがあります。
けれども、デジタル化が進めば進むほど「最後は誰を信じればいいのか」という対人コミュニケーションの価値が高まっているように感じます。
人がビジネスをする限り、営業活動はなくならない
スペック(性能、価格、納期等)の比較だけであればWebサイトで完結させられます。それでも営業担当者という存在がなくならないのは、人はスペックだけでは購入を決定しないからです。
これは高額な商品やサービスになればなるほど顕著な傾向です。
さらには「誰から買うか」も重要なポイントとなります。信頼のおける企業から買いたいのは誰もが同じこと。その企業を代表するのが営業担当者です。実際ほぼ同じスペックの製品があれば、人間的に信頼できる営業担当者から買いたい、というのが人間というものではないでしょうか。
コンサルタントの周辺では「AIによってコンサルタントがいらなくなるのでは?」と言う話をする人もいます。これに対して「人がビジネスをしている間は生身のコンサルタントが必要」と言った人がいました。これはすごく納得感があります。人の意思決定は理論的な面以外に左右されることが多いからです。
購買決定も同様で「人がビジネスをする限り、営業活動はなくならない」と言えるでしょう。
スモールビジネスにおける営業の課題
一方ここで、規模の小さい会社「スモールビジネス」における営業活動の課題について見てみましょう。
公的機関での対応を行っていると「お客さんが減っているが、そもそもどのように営業活動をすればいいか分からない」という相談者さんが多くいらっしゃいます。
それはこれまで「営業活動をしたことがない」ということに理由が集約されているように感じます。
先代や創立当時のお客様に長く支えられている企業は多くあります。けれどもビジネスの外部環境は刻刻と変化し、周囲の企業も顧客も変化し続けています。
顧客がM&Aによって買収されたケースでは、付き合う企業すら変えられてしまう場合もちらほらと聞きます。
圧倒的な「トップ営業」の存在
では、これまでのお客さんはどのように作ってきたのでしょうか?
それは「社長」という圧倒的な存在です。社長のコネクションや行動によって、自社を支えられる量のお仕事は受けられるようになって「いた」企業は多くあります。
けれども代替わりをしてしまった、顧客が閉業してしまった、他の企業にも発注するようになった等によって何もしないでいると少しずつお客様や仕事量は減少していきます。
ここで営業力を強化するために営業担当者(兼任の場合もあり)を置いたとしましょう。これまで「社長」という立場の人が営業をしていたのと一社員である「営業担当者」が営業するのはわけが違います。
社長同士の付き合いから始まる営業活動はできず、論理的な裏付けと社内の説明が必須となる営業活動が求められるようになります。
「営業の型」を作るためには営業資料が不可欠
営業は個人のトーク力で売る、という認識の方もいらっしゃるでしょうが、それは一理あります。けれども最も成果を上げられるのは営業の型、つまり「売れる営業の仕組み」を作ってしまうことです。
これには2つの側面があります。
ひとつは営業ステップの確立。特に複数名の営業担当者がいる場合に有効です。これはまた別のブログで書いてみたいと思います。
そしてもうひとつは「営業資料」の準備です。
人間的に優れていても、自分の言葉だけではうまく説明できない営業担当者がいた場合、その商談中の言葉を補完し、商談後も手元に残る「資料」は重要な役割を果たします。
「自分は営業に向いていないな」と感じる人は「対人での交渉が苦手」だと思っていると思いますが、実際は「どう説明すればいいか分からない」「自信を持った説明をすることが難しい」という思いが裏に隠れています。
個人のスキルに依存した属人的な営業ではなく、それを言語化し、さらに承継が可能なもの、それが営業資料だと言えます。
営業資料は難しく考えなくていい
営業資料と言っても、立派なものを準備する必要はないですし、むしろ身近なものもたくさんあります。
営業資料の入口は「名刺」だと言えるでしょう。
名刺がないとお客様に名前を覚えてもらうことができません。
営業資料のない世界線
営業担当者が2名いる会社を想像してください。そしてなんとこの会社の社員は「名刺」を持っていません。
1人はお客様とご挨拶をした後、口頭で自分の名前と会社名だけ伝えますが、もう1人は名前とメールアドレスと電話番号を紙に書いて伝えます。
そうするとすでに営業の型が統一されていないですよね?
あきらかに後者の方がよいのもそうですが、慌てているときは後者も口頭で名前だけを伝えるかもしれません。
こう言った、人それぞれのやり方のバラツキを補正し、属人化していたものを一般化していくのが営業資料だとイメージしていただけたと思います。
商材の提案資料を1つ準備しておけば、一定の品質の説明をどの営業担当者でも可能になります。資料がないと営業担当者によって説明に違いが出てきたり、説明にヌケモレが出てきてしまいます。
また、時間がないときは概要を説明し、資料を渡して顧客に読んでおいてもらうこともできます。
営業資料あれこれ
では営業資料にはどのようなものがあるか。営業資料の一例をご紹介します。
- 名刺:会社名と名前を覚えてもらう。連絡を取れるようにする
- 会社紹介資料:自社について知ってもらい、信頼のおける企業だと認識してもらう
- 標準提案資料:標準的なものを準備し、説明するタイミングにおいて内容にバラツキがないようにする。また説明時のヌケモレを防ぐ
- 個別提案資料:個々の企業に合わせた提案内容や説明を準備する
- 事例:顧客が導入後の姿を想像しやすくする
- ホワイトペーパー:顧客へのお役立ち資料。マーケティングにおけるツールとして認識されていますが、営業担当者が使うこともとてもよく、顧客への接点として活用できます
- 社内向け説明資料:顧客の担当者が決済権を持っていない場合に、社内説明用として準備してあげると喜ばれます
全てを準備することはもちろん大変です。
ただ、名刺、標準提案資料は必ず準備しておきたいです。また会社紹介資料も簡単なものでも構いません。ホームページをお持ちであれば、そこから抜粋した内容で十分です。
個別提案資料は価格や納期等も含まれるので必須です。テキストのみの簡単な資料でも十分です。
営業資料で営業品質を担保する
いかがでしたでしょうか?
これまで営業活動をあまりしてこなかった企業さんは営業資料をお持ちでないこともかなり多いです。
立派なものを最初から準備する必要は全くありません。次回以降、営業資料作成のポイントをご説明していきますね。
私どもでは営業・マーケティング体制構築支援サービスも提供しています。お気軽にまずはご相談ください。

