営業資料は「作って終わり」ではない。色々な運用のコツ
前回、営業資料作成について、カスタマージャーニーから使用シーンと使用目的を考えることが大切だということをご紹介し、さらに提案資料における定番の流れをご説明しました。
この記事では、営業資料の管理を含めた運用や作成のポイントを実体験に基づいてご紹介します。
絶対にほしい「事例」
御社の製品やサービスを購入したらどんないいことがあるのか。これはお客様全員が知りたいことです。
直接のメリットだけでなく、どのようなきめ細やかなサポートがあるのか、どんな会社なのか、お客様の不安はつきません。
そんな中、ほかの人からの評価や感想、つまり「事例」はとても大きな効果を持っています。口コミと同じようなイメージで、ほかの人からの評価があることで、人間は納得できます。
もちろん事例を紹介することが難しい商材もありますが、可能な商材ではぜひ「事例」を紹介しましょう。
事例の紹介方法
利用者の声を紹介する方法は色々あります。
以下に例を示します。
- 文章で説明する
- インタビュー・対談形式
- 動画でのインタビューや実際の現場紹介
1→2→3と手間もハードルも上がりますが、現場の空気感も伝わりやすくなります。
特に3は生の感想を伝えてもらうにもとても適した方法です。SNSでも素材を活用しやすいため、可能かどうかを検討してみてください。
利用時の注意:必ず許可を取る
お客様のご紹介をするときはもちろん勝手に使用するのはNGです。必ず使用許可を取りましょう。
お相手の会社規模や個人なのかどうかで許可の取り方は異なります。
お客様との距離が近いBtoC事業であれば口頭の許可でも構わないですが、あとでトラブルになっても困るためメールや書面などで許可を取っておくほうが無難です。
虎の威を借る?
これは「権威性」を利用することを指します。
〇〇賞の受賞、新聞や雑誌記事で紹介されたこと、何かの事業に採択されたこと、などなんでも構いません。
これも事例に通じるものですが、「他者からの評価」や「性能を担保してくれるもの」という裏付けになります。
利用時の注意:著作権や名称の利用確認
最初にご紹介した「事例」と同様に、使用許可は取ってください。
特に新聞や雑誌記事に掲載され、その誌面画像を営業資料に使いたいときなどは注意が必要です。必ず発行元や担当の記者の方にどのようなルールで使っていいかを確認してください。
広く配布するもの、限定的に配布するもの、見せるだけのもの、などで扱いも変わりますが、ちょっとグレーなやり方もあるので、気になる方はこそっとコツをお伝えするので、ぜひお問い合わせください…汗
絶対NGなこと
虎の威を借る方法として、SNS等ではインフルエンサーや著名人を利用したプロモーションが一般的です。こう言った場合は必ずハッシュタグに「#PR」と付ける必要があります。
これはなにかと言うと、インフルエンサーや著名人に報酬を支払ってプロモーションを依頼しています。これを付けないと虚偽の情報ということになってしまいます(以前、芸能人でも問題になってことがありましたよね…)。
これはSNS以外も同様で、例えば雑誌記事には有償で取材し雑誌に掲載するという「広告記事」と呼ばれるものがあります。これをあたかも「○○誌が自主的に利用してくれました」というように見せるとこれは虚偽の情報となってしまいます。
虚偽であったことが明るみになってしまうと貴社への信頼は大きく下がってしまうことになってしまいます。
広告記事を活用することももちろん問題ないですが「広告記事であること」を必ず分かるようにしておきましょう。
業界別の内容を作成する
複数の業界向けの製品やサービスを扱っている場合は、営業資料に業界ごとの内容が記載されていることが理想です。例えばある製品の1つの機能をとっても、例えば顧客が小売業であったり、病院であったり 製造業であったりすると、その機能がもたらす価値はそれぞれ異なりますし、利用シーンも異なる可能性があります。
ただ、業界ごとに全て別々の営業資料を準備することはかなり大変です。 作成にとても時間がかかってしまいますし、何より内容も共通したものが多いと思い無駄も発生します。
そのため、業界ごとに見せるページを変えるというのも1つの方法です。パワーポイントで営業資料を作成するときは共通部分を作り、業種ごとに違うページを作成し、顧客ごとに見せるページを組み合わせると良いでしょう。
紙媒体の場合
また、パンフレットのような紙媒体の冊子スタイルであれば、共通のページは冊子として作ります。それに加えて紙1枚の両面チラシのような形で、業界ごとの内容を記載し、渡す相手によってそのチラシを変えて渡すようにして対応するといいでしょう。
資料をアップデートする
さらに 資料は1回作って終わりではありません。内容はどんどんアップデートしていきましょう。
特にこれまでご説明した事例や、雑誌・新聞への掲載、様々な賞の受賞などは徐々に新しいものが増えていくはずです。そのため、営業資料に記載しているそういった内容は定期的に見直し、新たに追加しておいた方がいいものや最新の事例を載せるなど日々更新することが必要です。
お客様や営業担当者のフィードバックで営業資料を育てる
さらにお客様に資料を見せて説明してみると、ここが使いづらかったとか、お客様がぴんと来ていなさそうだったなども見えてきます。
さらに営業活動をしていくなかで、そしてたくさんの顧客と関わるようになるうちに実はもっと大きな課題があって、そこに自社の製品やサービスはこんなアプローチができるな、ということも出て来るはずです。
こういった内容も営業資料には反映するようにしましょう。
実際に営業資料を使い、営業活動をしていった結果、営業資料はどんどんブラッシュアップされていき、より良いものになっていきます。
資料管理のコツ
営業資料の管理にもコツがあります。
営業資料やその他の資料で問題になるのは以下の3点です。
- 最新版がどれか分からなくなる
- 営業資料が共有されていない・どこにあるか分からない
- 営業資料が必要なときにない
それぞれの対処方法をご説明します。
最新版がどれか分からなくなる
営業資料を定期的に見直し、更新をかけていると作業している本人は「これが最新」と分かっていても、それをもらって使う人だけという人はどのファイルが最新なのかが分からなくなりがちです。
電子媒体の営業資料(パワーポイントやワード等で作成)であればファイル名に更新した日付を入れておくのがオーソドックスですが分かりやすいと思います。更新ナンバーを書いてもよいですが、何番が最新なのかは番号では分からないので、書かなくてもよいと思います。
紙媒体の営業資料の場合は裏表紙等に管理番号的に「2026-05-14」と資料の更新日を入れておいて印刷するのがよいでしょう。
また印刷の場合は何部刷ったかが分かるように管理番号に「2026-05-14-1000」(1000=1000部印刷した)と部数を入れておいてもよいです。部数は100部=1、1000部=10というようにそのままの数字ではなくても大丈夫です。
営業資料が共有されていない・どこにあるか分からない
営業資料ができたからメールで社内に共有する、というやり方は簡単ですがメールをもらった人がその日に自分のPCに保存しているとは限りません。
そうなるといざ必要なときに「いつメールでもらったっけ?」となってメールの中からファイルを探すということになり、見つけたメールが最新ではないことも出てきます。
そのため、ファイル共有は社員皆が見れる共有フォルダを使うのがよいでしょう。Google DriveやSharepoint等で構いません。
そこにファイル名付与ルールを統一したファイルを格納していけば最新ファイルが一目瞭然です。
営業資料が必要なときにない
これは紙媒体の営業資料にありがちですが、必要なときに営業資料が足りない、ということがたまに発生します。特に展示会等たくさん資料が必要なときの準備で起こりがちです。
管理方法としては以下の3つがあります。
- 使った部数を管理表に記入する
- 定期的に残ってる部数を数える(棚卸し)
- 1、2のいずれかで管理し、一定部数を下回ったら印刷を注文する
- 営業資料が大量に必要な場合は早めに準備をする
1、2のどちらかで運用し、3に加えて4を併用することがよいように思います。
営業資料を使う社員数や頻度によってやりやすい方法を採用してください。
営業資料を育てて、どんどん使いやすくしましょう
3回に渡って営業資料を作る意義から、定番の流れ、そして作って終わりではなく育てていき、どのように管理していくか、をご紹介させていただきました。
難しく考えずにまずは自社の製品やサービスの強みや機能を書き出すことから始めれば十分です。ハードルはどんどん低くしてください。
私たちは営業体制の構築をサポートしています。もちろんその中で営業資料作成についても一緒に考えていきます。
どんな感じなのか少し話を聞いてみたい、という方はぜひお気軽にお問い合わせください。
